さっぽろの不動産屋さん ろんたいの備忘録

札幌で細々と不動産屋を営むおっさんの四方山話です。

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不動産屋の休日が水曜日に多いわけ

本日(2020年5月17日)は日曜日です。弊社も土・日を休日と定めています。零細不動産屋のテレワークなんぞ、毎日が日曜日みたいなもんだろう、という声が聞こえたような気もしますが、在宅勤務も、今日は休日扱いとしてお休みです。

普段はお昼休みのお散歩ですが、今日は少し距離と時間を大目に使って「ウォーキング」というレベルで歩いてみました。

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<ランナーの聖地> セキスイハイムスタジアムの周りを”お散歩””

<なぜ不動産業界は水曜休日が多いのか>

不動産会社は水曜日を休日としている会社が比較的多く、週休二日制の会社も火・水もしくは水・木を休日とする会社が数多くあります。

なぜ不動産会社は水曜日の休日が多いのでしょう。どうやら昔からの慣習のようですが、同業者の組合が休日を規定して申し合わせている理髪店や美容院の業界とは異なり、不動産業界では特段規定などは無いようです。それなのになぜ現代まで水曜日を休日とする業者が多いのでしょうか?

俗にいわれる理由は3つある、といわれています。

(1)同業者間で合わせることが大事・・・不動産業界は情報量で成り立っているようなところがあります。売買では売主と買主、賃貸では貸主と買主のそれぞれから物件の価格や立地、広さや間取など希望の条件を聞き出し、条件にあうような物件を探し出し交渉し条件をすり合わせて契約・決済引渡までを成立させなければなりません。そうした情報を、不動産業界で集め合いすり合わせて取引を成立させているのです。休日がバラバラだと、それだけでも情報収集に齟齬が生じます。特にメールや携帯電話など情報収集のツールが乏しかった時代には、同業者間の休日を同じにすることは強く求められていたようです。もともと水曜日の休みが多かった業界ですから、日曜を休みに変更するよりもそのまま踏襲する会社が多かったのも無理が無かったのでしょう。

(2)業務サイクルの効率性が高い・・・賃貸・売買のお客様の大半は一般の勤め人となります。一般の勤め人の方の休日はこれも大半が土日となっています。そのため、お客様がじっくりとご家族皆様で家を何件も内覧したり、どういう家に住みたいか相談したりする機会を土日にお勧めすれば予定してくださることも多くなります。またゆっくり検討することができれば成約率もおのずと上がることになります。そんな絶好の機会をわざわざ不動産会社が自ら放棄することは考えられなかったのでしょう。1週間の業務サイクルは、週末の面談や内覧を中心に以下のように構成されます。土日を業務の中心に据えて営業日にして、前後を準備とフォローに二日ずつ当てて、間の水曜日を休日にすることで効率的に業務が構築できます。

土・日:お客様との面談・内覧・交渉

月・火:お客様との面談結果を踏まえて次の週末の方針決定・社内決済

水:週に1回は休日

木・金:週末に向けての準備、宣伝活動資料作成等

こうした実務的な側面からも、水曜日が休日であることが選択されてきたのでしょう。

(3)最大の原因は縁起担ぎ

もっともらしいことを並べましたが、実は「縁起を担いで(かついで)水曜日を休みにした」というのが一番有力な通説です。もともと不動産の取引は「千三つ」といい「千回に3回決まれば儲けもの」といわれる商売でした。また家や土地そのものにも風水や龍脈など言い伝えや方角などを気にする風習が古くからありました。そのため契約や決済の日も大安の日を選び仏滅を避けるなど六曜を気にするなど、縁起を担ぐ慣習があったとのことです。

そんな業界ですので、「水」という言葉は

「水に流す」「水の泡」・・・取引が流れて無くなる

「水入り」・・・取引が仕切り直しになる

「水商売」・・・先の見通しが立たず収入が不安定

といった言葉を連想させるために縁起が悪い、そんな字がある「水曜日」はいっそ商売の休みの日にしてしまえ、ということのようです。まあ何事も始まりはそんな程度のことかもしれません。

 

<弊社が土日休日の理由>

弊社が土日を休日としているのは、弊社の主要業務が「事業用投資物件のプランニング・売買仲介」としており、メインのクライアントが法人で土日が休みのところが多いからです。

将来的に業容が拡大して従業員を増やすようなことがあれば、平日の水曜日が休日よりも、土日休日の方が定着率が高いだろうと考えたことも理由の一つです。

そうはいっても今はしがない零細自営業です。依頼されれば、空き家の売却依頼でも娘さんの賃貸マンション探しでも、一棟アパートの賃貸管理でも投資案件でも、不動産に関わる業務であれば、なんでもご相談させて頂いております。土日祝日水曜日、いつでもご連絡さえ頂ければ駆け付けますのでよろしくお願い申し上げます。