さっぽろの不動産屋さん ろんたいの備忘録

札幌で細々と不動産屋を営むおっさんの四方山話です。

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安心R住宅とは・・・中古住宅市場の基礎知識①

札幌は、今日も暑いです。自宅の窓からも抜けるような青空が見えます。この暑い中、先週は2日間も平日にゴルフをしたので、日曜日は完全休養しました。しかし、結構汗をかいたし歩いたのに、なぜ体重が増えているのでしょうか?

どうすれば痩せられるのか、もうわからない・・・。いやほんとは、食べる量を減らしてもっと運動すればいいだけだということぐらいわかっている、どうすればそれができるかがわからないだけだ・・・

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自室のベランダから覗く青空

わたくし、本業は、事業用の土地や建物の売買仲介、と言い張っていますが、一人事務所の零細企業のため、ご依頼があればテナント賃貸でも賃貸管理でも個人向け住宅の賃貸や売買でも請け負っております。

そういやこの業界、個人向け住宅の購入を「実需」っていうんですよね。私のような不動産業界とは畑の違うマーケットにしばらくいた身にしてみると、リートなどは別にして、「事業用」や「投資用」の住宅需要も、先物取引などのペーパー取引ではなく現物取引である以上、歴然とした実需要だとも思うのですが、不動産業界では個人向け住居の購入需要を「実需」と呼ぶのが通例です。

不動産という財産を、資産と捉えたり投資先の選択肢として捉えるのではなく、あくまで最終消費先は個人の居住用である、という認識が日本の不動産業界では一般的なのかもしれません。

そうした「実需向け中古マンション」を仲介して欲しい、というご依頼がここのところ増えています。物件をご紹介、説明していくうえで、中古住宅市場に関わらなければ知らないようなキーワードがいくつかあることに気が付きました。そこで今回から何回かに分けてそうした基礎知識をご紹介していくことにします。

第一回として「安心R住宅」についてご説明いたします。

 

<安心R住宅とは・・・国が定める安心できる中古住宅に関する制度>

「安心R住宅」制度は、平成29年12月に国土交通省の告示により施行された、既存住宅の流通促進に向けて、「不安」「汚い」「わからない」といった従来のいわゆる「中古住宅」のマイナスイメージを払拭し、「住みたい」「買いたい」既存住宅を選択できる環境の整備を図るために創設された制度です。

一定の基準を満たす中古住宅を「安心R住宅」として、国が審査して登録した事業者団体が下記のマークを付ける仕組みで、あらかじめ物件選びに役立つ情報が整理されていて安心して購入できる住宅の目印となることを目指した制度です。

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*注:登録団体が併記されている必要があります。

事業者団体は、リフォームの基準や標章の使用に関するルールを定め、団体に所属する不動産屋や建設会社の指導や監督を行う仕組みです。令和2年3月13日に2団体の登録が追加された時点で、合計11団体が登録されています。標章は登録団体が併記されて初めて正式なものとされています。

 

<安心R住宅の要件>

安心R住宅とは、耐震性があり、インスペクション(建物状況調査等)が行われた住宅であって、リフォーム等について情報提供が行われる既存住宅をいいます。具体的には、

(1)新耐震基準等に適合

(2)構造上の不具合、雨漏りなどについて、既存住宅売買瑕疵保険契約を締結するための検査基準に適合したもの

(3)リフォームを実施するかリフォーム提案を付ける

(4)建築時の適法性や認定、保証・保険、維持保全省エネルギーなどの情報を開示

以上の要件を満たすものとなります。

 

<安心R住宅のその他のメリット>

安心R住宅であれば、住宅の機能の面で不安が無くなるのが一番のメリットです。

しかも、安心なだけではなく、

既存住宅売買瑕疵保険契約を付保することが可能です。住宅に不具合があった場合でも保険を適用することができるようになります。

また、築年数が古くても、住宅ローン減税やすまい給付金を受けることができる可能性も出てきます。

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詳細については、国土交通省のホームページ詳しく説明がありますので、ご参照ください。

https://www.mlit.go.jp/common/001284017.pdf

 

以上